アーティスト・イン・レジデンスならぬ、「作家・イン・旅館」を経て書かれた、新しい温泉地文学の誕生です。本と温泉レーベル第二弾となる本作は、『プリンセス・トヨトミ』などで知られる小説家、万城目学による完全書き下ろしの小説『城崎裁判』。志賀直哉は『城の崎にて』で、小さな生き物たちの儚い命と自分という人間の死生観を描きましたが、万城目は、志賀が作中で犯した "殺しの罪" の責任の所在と、小説家の創造の源泉を巡る、不可思議な世界を作り出しました。文豪たちはなぜ温泉地で物語を書いてきたのか、名作『城の崎にて』はなぜ城崎温泉を経て書かれたのか。それがわかるかもしれません。

著者:万城目学
編集:BACH
装丁:長嶋りかこ
発売日:2014年9月18日
価格:1,700円(税込)

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