『城の崎にて』を書いた志賀直哉や、白樺派を中心に多くの文人墨客が訪れたことから「歴史と文学といで湯の街」として知られるようになった城崎温泉。その温泉街の真ん中に建ち、城崎温泉ゆかりの作家に関する展示を行う豊岡市立城崎文芸館が、オープンから20周年を迎えた2016年秋に大幅なリニューアルを果たしました。BACHは、今回のオープンにあたって全体の監修を担当しました。

リニューアルの際には、20年間変化のなかった常設展の内容を刷新。有料展示の他に、新たに城崎温泉の歴史を紐解く「城崎温泉の記憶」という無料の展示スペースも設けました。さらに、半年の周期で城崎にゆかりのある作家たちを取り上げる企画展も順次開催。城崎を訪ねる旅人や地元の方に、より深く愉しく文学に親しんでもらえる施設となりました。

企画展の第一回は、『城崎裁判』を書き下ろした万城目学さんの作家像に迫る「万城目学と城崎温泉」を開催。彼の作家としての来歴を振り返りつつ、1つの作品世界を構築するまでの創作の道のりをたどっていきます。

写真:Mitsuyuki Nakajima

669-6101
兵庫県豊岡市城崎町湯島357-1
0796-32-2575

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